スギ花粉は去ったけど

 ジムはほとんど閉めてしまった。緊急事態宣言出たばかりだけど外岩ならと行ってみた。平日晴天としてはクライマーが多かったような、そうでもないような、よく分からん。

 こんな時にクライミングかよと責められそうで、ましてやクライマーは元々アウトローだから、などと粋がると殴られそうな今日この頃。実際多くの死者が出てるし、死なないまでも生活が壊れそうな人がハンパなく大勢いる。それでも登るかはクライマーとしての覚悟が試される。

 こういう環境は歴史的にもしばしばあった。東北地震と原発事故、阪神大震災、戦争、関東大震災、他にもいろいろあっただろうけど、感染症だけでいえば100年前のスペイン風邪で日本国内25万人、世界では1億人ともいわれる死者が出たし、14世紀のペストでもやはり1億人。ペストは古代ギリシア、ローマ帝国から繰り返し流行っているからいったい何人犠牲になったのか見当もつかない。人類はそれでもその度に乗り越えて、今では地球上にあふれかえるほど繁殖している。

 結核は70年前まで毎年10万人以上、今でも2千人くらい死んでいる。日本国内だけでだよ。季節性インフルでは毎年1万人死んでいる。これも国内だけで。コロナは伏兵でまだ本命の鳥インフルが控えてると脅す人もいる。現時点で新型コロナの死者はここ3か月で10万人くらいだけど、この数字をどう見ればよいのだろう。

 人類はまたきっとこの危機も乗り越えて再び繁栄の道をたどるんだろうね。でもそれは種としてはということであって個々にはとても悲惨な目にあう。現代文明はクルマやスマホを個人で所有できるまでにはなったけど、感染症との戦いではまだまだなんだね。

 さて、アウトローの根性見せて岩場行くか、社会人としての良識で自重するか、しばらくは悩ましい。 G3