若葉のころ

 晴天ではないけど、暑くも寒くもない良い感じの登りごろの天気。新緑がとても気持ち良い。この人気エリアにどういう理由か知らないけど、我々だけの静かな環境だったことがまた大いに幸いした。ボボッボボッボボッとツツドリの遠慮がちな鳴き声だけが聞こえる。自分たちは結構騒がしいくせに勝手なものだけど、静寂な新緑に包まれて遠慮なくはしゃぐ喜びって、わかるよね。

 新緑と紅葉の時期がイチバンだね。いや、雪山行けば「やっぱり山は冬だ」などとはなはだ節操がないのだけど、フリーに限れば新緑と紅葉の頃が気持ち良い。登りだけなら少々寒いくらいの乾いた秋か冬の方が良いのだろうけど、寒い諏訪盆地に住んでいるとね、長い冬がやっと終わった解放感で若葉のころも心地良いのだよ。

 今日はちょっとヨレ始めた白秋および玄冬のメンバーばかりで、若葉のころには程遠い。いい歳してクライミングかよと言われてしまいそう。でもね、若けりゃ良いってもんじゃない。若けりゃ若いゆえの苦労が絶えないし、時間的にも不自由だし、クライミングばかりやってると世間の風当たりもキツい。その点年寄りは意外に自由なんだよね。いい歳してと言われてもそれだけのこと。モチベーションさえ維持できれば結構やれる。もちろん高グレード登れるということじゃなくて、本人は楽しめるという意味で「やれる」だけど。 (G3)