贅沢岩場

 快晴の3連休最終日に我々3人以外には顔見知りのお二人だけ。つまり全部で5人。なんと贅沢な! 日本は岩場が少ないのだからこれ以上クライマーが増えてもらっちゃ困るとよく言われるけど、開拓途上の岩場ということもあって、こういうことも長い人生に何回かはある。とはいえ技術的・体力的・時間的制約で、片っ端からやっつけたというワケにはいかない。ぼのぼのと良い一日を過ごせました、というくらいのこと。

 それにしても、岩場を開拓してくれた方々には深く感謝です。フラッと来てタダ登らせてもらうのは誠に心苦しい。土木作業や苔落としの手間暇だけじゃない、ボルトだって買えばけっこう高い。

 こういう無償の奉仕を世の中ではボランティアというんだろうけど、なんかちょっと違う。他人のために働いたり犠牲を払ったりする利他的な行為をボランティアというんだろうけど、開拓クライマーの動機付けはそういうのとはそもそも違うんじゃないかな。少なくとも他人のためじゃない。自分でもよく分からんけどやらんではいられないんだよ、みたいな感じかな。でもまあ、ボランティアも利他的には見えても内的動機は同じか。とすれば開拓もやっぱりボランティアということになるのかなあ? でもやっぱり何かヘン。 (G3)