今は秋、もうすぐ冬

 先週に続いてまた甲府幕岩へ。駐車スペースは大盛況なのだけど何故か入口のエリアはあまり人がいない。先週はここも大賑わいだったのに。トポを頼りに岩を眺めてみるとおいしそうなルートが結構ある。

 林道のゲートが閉まるまで1か月余り。ゲートから歩いて通う根性はない。従って、本気トライ1日4回として今期はあと20トライくらい。それだけあれば分相応なルートを何本か落とせそう。が、そんな計算が愚かなことはボーっと生きてたって経験上知っている。世界は自分を中心に回っているワケではないし、クライミングのために世の中があるワケでもない。

 しかしそれでも浮世の義理を捨てて、家庭や職場の事情を乗り越えて、生産性の低いおかしな奴だと蔑まれても「それで結構」と居直って岩場に通わなければなかなか成果は出せない。成果といっても世間があっと驚くようなハナシではなくてあくまでも自己満足の骨頂。せいぜいが仲間内の称賛程度。

 傍目には労多くしてだが、クライマーは知っている。何と言われようが面白いのだよ。それで良い、というかそれしかないよね。株で大儲けしてそれを至上の喜びとするヤツもいるだろうし、企業の役員に上り詰めて舞い上がるヤツもいるだろうけど、クライミングのこの非生産性こそが、なんとも良いんだよねえ。 (G3)